これまで海外のオーケストラを聴いた経験はあまり多くはなく
イスラエル・フィル、スカラ・フィル、アルメリア・フィル、
アーネム・フィルと「超一流どころ」ではなく、
知名度ではワンランク以上落ちるところばかりだったと思います。
アーネム・フィルと「超一流どころ」ではなく、
知名度ではワンランク以上落ちるところばかりだったと思います。
ドレスデンは、まぎれもなく世界でもトップ10にも入るようなオーケストラです。
16世紀からの伝統のある「世界遺産」的なオーケストラ。
「レコード芸術」(音楽の友社刊)2008年5月号の評論家によるオーケストラランキングでも
ベスト10以内に入る超名門です。
16世紀からの伝統のある「世界遺産」的なオーケストラ。
「レコード芸術」(音楽の友社刊)2008年5月号の評論家によるオーケストラランキングでも
ベスト10以内に入る超名門です。
会場の雰囲気も、みな期待感に溢れていました。
オーケストラメンバーが入場するときの拍手もいつも以上に大きく、期待の裏返しにも思えました。
オーケストラメンバーが入場するときの拍手もいつも以上に大きく、期待の裏返しにも思えました。
指揮者は、イタリア人指揮者のファビオ・ルイージさん。
クラシック音楽に詳しい方のブログを拝見すると名指揮者であるという評判であり、
ぜひとも生で見たいという欲求に駆られていました。
前回は、オペラの公演で来日されていたと思いますが、
今回はリヒャルト・シュトラウスの管弦楽曲を中心とするプログラムを携えての来日です。
クラシック音楽に詳しい方のブログを拝見すると名指揮者であるという評判であり、
ぜひとも生で見たいという欲求に駆られていました。
前回は、オペラの公演で来日されていたと思いますが、
今回はリヒャルト・シュトラウスの管弦楽曲を中心とするプログラムを携えての来日です。
プログラム(有料500円)によると、ドレスデンとシュトラウスの関係は深く、
シュトラウスはこのオーケストラによって自らの曲が演奏されるのを前提に作曲していたとか。
まさにシュトラウスの曲を演奏するためのオーケストラが、ドレスデンであると。
それを如実に示しているのが、ルドルフ・ケンペ指揮によるシュトラウスの作品全集の録音。
ケンペとドレスデンによるシュトラウスの作品集CD9枚組です。
通常、有名な交響詩などは、録音しても、あまり有名でないものは録音しないのが通常でしょう。
シュトラウスはこのオーケストラによって自らの曲が演奏されるのを前提に作曲していたとか。
まさにシュトラウスの曲を演奏するためのオーケストラが、ドレスデンであると。
それを如実に示しているのが、ルドルフ・ケンペ指揮によるシュトラウスの作品全集の録音。
ケンペとドレスデンによるシュトラウスの作品集CD9枚組です。
通常、有名な交響詩などは、録音しても、あまり有名でないものは録音しないのが通常でしょう。
私もCDは、かなりの枚数持っているんですね。
ウィーン、ベルリンの次くらいに多いと思います。
レコードなどでも、とても有名なオーケストラです。
ウィーン、ベルリンの次くらいに多いと思います。
レコードなどでも、とても有名なオーケストラです。
さて、ドレスデンは名古屋を飛ばしはしませんでした。
ウィーン、ベルリン、ついでにシカゴも名古屋飛ばしでしたが(笑)。
ロイヤル・コンセルトヘボウは、名古屋公演ありで、
ドレスデンもありがたいことに名古屋公演を行ってくれました。
ウィーン、ベルリン、ついでにシカゴも名古屋飛ばしでしたが(笑)。
ロイヤル・コンセルトヘボウは、名古屋公演ありで、
ドレスデンもありがたいことに名古屋公演を行ってくれました。
ただ、ちょっと残念であったのが「シュトラウスをメインに据えるのでなくブラームス4番がメイン」
であったことでした。
以前、イスラエル・フィルの公演は、
前半をシュトラウスの「ツァラトウストラ」、後半を「新世界」(ドヴォルジャーク)としていました。
その際の「新世界」での音の重なりが貧弱に感じてしまいました。どうも物足りなく感じてしまうんです。
シュトラウスの大掛かりな音楽を聴いてしまうと、
他の作曲家で対抗できそうなのは「マーラー」「ブルックナー」くらいじゃないかと思うのですよね。
であったことでした。
以前、イスラエル・フィルの公演は、
前半をシュトラウスの「ツァラトウストラ」、後半を「新世界」(ドヴォルジャーク)としていました。
その際の「新世界」での音の重なりが貧弱に感じてしまいました。どうも物足りなく感じてしまうんです。
シュトラウスの大掛かりな音楽を聴いてしまうと、
他の作曲家で対抗できそうなのは「マーラー」「ブルックナー」くらいじゃないかと思うのですよね。
名古屋国際音楽祭 2009年4月27日(月) 午後6時45分開演 愛知県芸術劇場コンサートホール ファビオ・ルイージ指揮 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団 R.シュトラウス 交響詩「ドン・ファン」作品20 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28 ブラームス 交響曲第4番ホ短調 アンコール:ウェーバー 歌劇「オベロン」序曲最大の見世物が、オーケストラそのものなんですよというプログラムではないでしょうか。
コンチェルト抜きのプログラムは、オーケストラの実力があることが大前提だと思います。
さすがに世界でも指折りのオーケストラサウンドです。
前半、シュトラウスのステージいっぱいの巨大編成で演奏された二曲のサウンドには
圧倒されっぱなしでした。
音の美しさ、強奏時の迫力どれをとっても、今までに体験したことのない素晴らしさです。
とりわけ弦楽器は、どのパートをとっても穴がないように感じられました。見事にそろえられたサウンドであり、その結果が圧倒的な迫力となって聴く者に訴えてきます。
CDで聴いているだけでは味わえない、立体感のある厚みのあるサウンドなんです。
前半、シュトラウスのステージいっぱいの巨大編成で演奏された二曲のサウンドには
圧倒されっぱなしでした。
音の美しさ、強奏時の迫力どれをとっても、今までに体験したことのない素晴らしさです。
とりわけ弦楽器は、どのパートをとっても穴がないように感じられました。見事にそろえられたサウンドであり、その結果が圧倒的な迫力となって聴く者に訴えてきます。
CDで聴いているだけでは味わえない、立体感のある厚みのあるサウンドなんです。
このオーケストラ独自の美しい音に加えて、ルイージさんの指揮も見ごたえたっぷりでした。
もともとの重心の低い音作りに加えて、ルイージさんのタクトは、さらに熱っぽさ、緩急の巧みさを
付け加えていたように思いました。
ルイージさんの棒さばきは、スタイリッシュでかつエネルギーに満ち溢れていました。
エネルギッシュとはいえ、よくコントロールされているのですね。
外見からしますと、学者なり哲学者然としていらっしゃるので、
「クール」な棒振りをなされるのかなと想像していましたが、
はじめから、その予想は外れたことがわかりました。
「ドン・ファン」の冒頭の指揮を見ただけでも、
「この指揮者はただものではない…」という雰囲気を感じました。
私としては、「ティル」が一番の名演だったと思いました。
パートソロの見事さ(とりわけE♭クラリネットでしたか)が印象的でした。
11000円の席でしたので、オーケストラの後ろ側に位置する席から聴いたのが残念でした。
このようなサウンドを生で聴けるのであれば、よりよい席で聴くべきでした。
2万円出しても惜しくないサウンドなのではないかと思えます。
パートソロの見事さ(とりわけE♭クラリネットでしたか)が印象的でした。
11000円の席でしたので、オーケストラの後ろ側に位置する席から聴いたのが残念でした。
このようなサウンドを生で聴けるのであれば、よりよい席で聴くべきでした。
2万円出しても惜しくないサウンドなのではないかと思えます。
これほどの名演を聴かせてくれるオーケストラは、滅多にないと思いますが
2階のサイドに位置しているシートの空席が大変に目立ちました。
もう少し値段を安くして、満員にするようにできなかったものかと思います。
いつもの名フィルの定演の方が、はるかにお客の入りはいいですよ。
2階のサイドに位置しているシートの空席が大変に目立ちました。
もう少し値段を安くして、満員にするようにできなかったものかと思います。
いつもの名フィルの定演の方が、はるかにお客の入りはいいですよ。
休憩後の後半のブラームスについては、そこそこ味付けがあるパッションが入った演奏でしたが、
粘りは少なく、テンポが速めで、どちらかというと爽快感のある演奏でした。
前半と変わって、オーケストラの編成も人数を減らしたため、物足りなさを感じさせます。
それだけ、シュトラウスの管弦楽法が素晴らしいということであり、
決してオーケストラのでき自体が悪かったということではありません。
前半と同じく、美しくも濃厚なサウンドであり、
いつまでもこんな美しいサウンドに浸っていたいと思わせるものでした。
演奏終了後にできたサイン会に並ぶ人の列の長さにもそれを感じさせられました。
私も、「英雄の生涯」「アルプス交響曲」二枚のCDを購入し、サイン会の列に並びました。
大変に長い列でしたので、ゆっくり挨拶することはできませんしたが、
大変にこやかにサインしておられる様子が印象的でした。
粘りは少なく、テンポが速めで、どちらかというと爽快感のある演奏でした。
前半と変わって、オーケストラの編成も人数を減らしたため、物足りなさを感じさせます。
それだけ、シュトラウスの管弦楽法が素晴らしいということであり、
決してオーケストラのでき自体が悪かったということではありません。
前半と同じく、美しくも濃厚なサウンドであり、
いつまでもこんな美しいサウンドに浸っていたいと思わせるものでした。
10年後は、ルイージは、指揮者界の中心にいるだろう
このように予感させられた今回の演奏会でした。演奏終了後にできたサイン会に並ぶ人の列の長さにもそれを感じさせられました。
私も、「英雄の生涯」「アルプス交響曲」二枚のCDを購入し、サイン会の列に並びました。
大変に長い列でしたので、ゆっくり挨拶することはできませんしたが、
大変にこやかにサインしておられる様子が印象的でした。
マエストロという言葉を軽々しく使うのは、いやなのですが、
ルイージさんは、まさにマエストロという言葉にふさわしい指揮者だと思います。
今回、できればシュトラウスの三大管弦楽曲のうちの一つを聴きたかったです。
それだけが、心残りです。
ルイージさんは、まさにマエストロという言葉にふさわしい指揮者だと思います。
今回、できればシュトラウスの三大管弦楽曲のうちの一つを聴きたかったです。
それだけが、心残りです。